2018年6月26日
キャビアは古くから海外で生産され、今では世界三大珍味の一つとして誰もが知る高級食材となった。その歴史は紀元前4世紀にまで遡る。それに比べて国産キャビアの歴史はまだ始まったばかりで、ほんの数十年と言ったところだろうか。
国産キャビアでググってみると、ジャパンキャビアの「宮崎キャビア1983」がトップに出てくるがホームページによると宮崎県にチョウザメがやってきたのは1983年との記載がある。
「日ソ漁業科学技術協力年次計画」の一環として、日ソ友好の証に旧ソビエト連邦から日本へチョウザメの稚魚が贈られたのがきっかけで1983年より、宮崎県水産試験場がチョウザメに関する研究をスタートさせたそうだ。
出展:魚っとモール – いわてNPO事業開発センター
難しい話はこのぐらいにして私が初めて国産キャビアを購入したのは、岩手県の釜石キャビア(サンロック)のキャビアだった。シロチョウザメとアムールチョウザメのキャビアを購入し食べ比べをしたのを覚えている。
その印象は鮮烈で今でもはっきりと記憶に残っている。それまでの海外産キャビアとはまるで違う低塩分で仕上げた国産キャビアは、全くの別物で私にキャビアの美味さを教えてくれた。
しかし、国産キャビアの製品化に初めて成功した釜石キャビアは残念ながら先の東日本大震災の被害を受け再開のメドがたたず解散となってしまった。あのまま存続していればどんなキャビアメーカーに成長していたのか残念でならない。
あの頃、国産キャビアの製造を目指し「釜石キャビア」と並んでチョウザメ養殖の研究を進めていたのが「宮崎県水産試験場」と「株式会社フジキン」である。この3つを抜きにして国産キャビアは語れないだろう。